脳動静脈奇形(arteriovenous malformation; AVM)は、けいれん発作、脳出血、進行する神経症状などをきたす先天性疾患です。近年、一部のAVMは徐々に増大することが判明していますが、そのメカニズムは完全には解明されていません。
今回、われわれは、5年の歳月をかけて徐々に増大したAVMを摘出して検索したところ、脳を覆う硬膜やAVM本体(ナイダス)の血管に血管内皮細胞成長因子(vascular endothelial growth factor; VEGF)とその受容体が多数認められることを初めて見出しました。AVMの増大とVEGF系との関連について今後の展開が期待されます。
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