脳神経外科手術の大部分で顕微鏡が使用されていますから、顕微鏡下の手術手技を高める努力は脳神経外科医として当然と言えば当然のことです。なかでも1mm前後の血管を吻合するバイパス手術の伎倆を高めることは、脳神経外科における全ての手術手技を向上させる上できわめて有用です。
以前では考えられないことですが、最近ではバイパス手術の練習用に卓上型顕微鏡や柔らかいシリコンチューブを簡単に入手できるようになりました。
当科でも、これまで使用していた通常の卓上型顕微鏡に加えて、この6月、さらに難易度の高い深部バイパス手術のトレーニングに特化した顕微鏡、頭蓋−脳モデルを3セットほどラインアップしました。夜な夜な、大学や市中病院の先生たちが医局に集い、3台の顕微鏡がフル稼働している光景を夢見て…