トピックス

国際脳卒中会議2017@ヒューストン

今夜もヒューストンです。昨年に続いて本年のISCも比較的静かに進行しています。今夜は、昨夜もご一緒させていただいた北海道大学神経内科・准教授の矢部一郎先生に加えて、北海道大学脳神経外科の伊東雅基先生、内野晴登先生とともに楽しく会食させていただきました。伊東先生はStanford大学のGary Steinberg教授のもとに留学して2年が経ちました。本人は決して認めませんが、こちらでずいぶん逞しく成長したようです。後輩たちの成長を実感できることはある時期を共に過ごした者として大きな喜びです。
 今回のISCでは、本年1月からスタートした多施設観察研究である「プラーク性状に基づいた内頚動脈軽度狭窄症(50%未満)の予後と外科治療の意義 Mild, but Unstable Stenosis of Internal Carotid Artery (MUSIC) Study」について発表させていただきます。川崎医科大学脳神経外科の宇野昌明教授、岩手医科大学脳神経外科の小笠原邦昭教授とともに立案した臨床研究です。計20施設以上の先生方からご理解ご協力をいただいて船出させることができました。これまで頚動脈内膜剥離術や頚動脈ステント留置術の適応は国内外とも「狭窄度」によって決められてきましたが、内頚動脈の狭窄がたとえ軽度であっても内科治療に反応せず脳梗塞などを繰り返す症例は誰しも経験していると思います。このMUSIC研究では、内科治療に抵抗する軽度内頚動脈狭窄症の病態や画像を明らかにすることで、「狭窄度」に加えて治療方針を決定するための新たな基準を確立したいと考えています。
*MUSIC研究はUMINのサイトで公開しています。
https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr_view.cgi…

International Stroke Conference (ISC) 2017 @ Houston

I could enjoy a dinner with Prof. Ichiro Yabe, Dr. Masaki Ito, and Dr. Haruto Uchino from Departments of Neurology and Neurosurgery, Hokkaido University Graduate School of Medicine, Sapporo tonight. Two years has passed since Dr. Ito started to work at Stanford University under the direction of Prof. Gary Steinberg. Time is quick! In this meeting, I will present our on-going clinical trial, called as “MUSIC” Study (Mild, but Unstable Stenosis of Internal Carotid Artery Study). This study has been conducted by Prof. Masaaki Uno from Kurashiki, Prof. Kuniaki Ogasawara from Morioka and me. We are keen to establish the imaging markers to extract the patients who repeats ischemic stroke and/or TIA due to mild (<50%) carotid artery stenosis in spite of intensive medical treatments.

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