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医師主導型臨床試験「既存の治療法では効果が望めない悪性脳腫瘍に対する新規オンコサーミア治療の効果」について

富山大学脳神経外科では、本年6月より、悪性神経膠腫・中枢神経原発悪性リンパ腫など、標準治療に不応となった高度進行悪性脳腫瘍の症例、または、標準治療に対する合併症のリスクが高く実施できない悪性脳腫瘍の症例を対象に、国内で初めてとなる新規温熱療法(オンコサーミア)を頭皮上から補完的に実施して、安全性と有害反応、抗腫瘍効果を評価し、オンコサーミアの有用性を検証するための臨床試験を開始しています。

本臨床試験では以下の選択基準・除外基準を設けて適格性を慎重に決定しています。
【選択基準】
①本試験への参加に同意した日に年齢が20歳以上である患者
②開頭術・生検術あるいは画像診断にて悪性脳腫瘍と診断された患者
③標準治療に不応となった高度進行例、または、標準治療に対する合併症などのリスクが高く標準治療を実施できない患者
④登録日より予後が2ヶ月以上期待される
⑤本試験の参加について患者本人から文書での同意が得られている
【除外基準】
①明らかな感染症を有する(38.5℃以上の発熱を認める症例など)。
②重篤な低栄養状態である
③重篤な合併症(心疾患、腸管麻痺、腸閉塞、間質性肺炎または肺線維症、コントロールが困難な糖尿病・腎不全・肝硬変など)を有する患者
④抗精神薬で治療中の精神障害を有する患者
⑤妊婦、授乳婦または妊娠の可能性のある女性
⑥そのほか、研究担当医師が不適格と判断した患者

本臨床試験では、オンコサーミアを実施した上で以下の評価項目について解析する予定です(UMIN000022478)。
【主要評価項目】
1) 転帰
脳MRIなどの画像検査などを用いて評価する
2) 以下の有害事象の発生頻度
a) 全身状態
疲労感・発熱・頭痛・血圧低下・頻脈などのほか、呼吸困難の有無・皮疹などアレルギー反応と考えられる症状も含む。
b) 局所状態
局所の疼痛、皮膚障害(皮膚炎、皮膚壊死など)
c) 血液・生化学的検査
RBC, Hb, WBC, platelet, ALT (GOT), AST (GPT), LDH, T-bil, Crなど
d) その他
上記以外で発生した有害事象
【副次評価項目】
1) 日常生活自立度:Karnofsky performance status (KPS)
2) 画像所見
a) MRI; RECISTに基づく
b) MRS; 治療前後における乳酸など代謝産物の変化
c) 201Tl SPECT; 治療前後における核種集積の変化
d) 16F-FDG PET; 治療前後における核種集積の変化

https://upload.umin.ac.jp/cgi-open-bin/ctr/ctr_view.cgi…

Toyama Oncothermia Study for Intractable Malignant Brain Tumor

Department of Neurosurgery, Toyama University Hospital has conducted a phase I clinical trial, Toyama Oncothermia Study for Intractable Malignant Brain Tumor this June. This study is aimed to assess the safety and feasibility of a novel adjuvant therapy “Oncothermia” for intractable malignant brain tumor.

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